好奇心の発露


by shes_inn
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斉藤さんが亡くなった

ショックだ。私が今の会社に勤め始めたのはだいたい24年前。当時は私も結婚してから半年ちょっとという若さ。当時あたりから大洋ファンで、野球好きだった。忘れもしない、ホッピーを飲ませる居酒屋で、会社の人と(ひとつ上の女性)飲みながら、観ていたテレビに大洋の紺のユニフォームが映った。もともと、叔父が魚屋で、大洋漁業つながりだったと思いだし、父の強烈な巨人ファンへの反発もあり、大洋へと興味が動いた。
で、会社は2階、その下にゴルフショップがあって、斉藤さんは店長だった。トイストーリーに出てくるポテトヘッドのような色の黒いがっちりとしたスポーツマンで、私が大学時代にダウンを着たちょっと小太りの徒歩旅の先輩のような、抱きついて気持ちいいような包容力を感じたおじさんだった。巨人ファンでもともとは野球をやっていたんじゃないだろうか。巨人の青田とかが知り合いだと言っていた。私は万年最下位候補の弱小球団のファンだったから、よくからかわれた。奥さんはこのマンションの元々のオーナーで瓦屋さん。とても気さくな奥さんで、私が息子を出産してしばらく搾乳しながら働いていたときに、冷凍庫を貸してくれたいい人。
そんな斉藤さんが不景気もあったのだろうゴルフショップをたたんで、奥さんの瓦屋さんを手伝うようになって、滅多に合うこともなくなった。それでも時々合うと軽口をたたき合っていた。
たぶん、最後に話をしたときは巨人が調子悪かったとき。
随分会っていなかった。2〜3カ月くらい前に、家の社長から聞いたのは、斉藤さんが意識がなくなって病院で重体だと。ショックだった。全然知らなかった。
奥さんはいつ会ってもにこやかで、元気で。
一月半前、家の会社が空き巣に遭った。そんなとき、奥さんは近所で人気のケーキ屋さんでシュークリームを買って、見舞いに来てくれた。おいしかった。
今日、斉藤さんが死んだと聞いた。ショックだ。
いい人だった。そして、きっと、悲しさを自分でよく知っているからあんな優しいことをしてくれた奥さんは、どんなに悲しいか。まだ60になるかならないかだった。うちの子よりちょっと大きなお姉ちゃんとお兄ちゃんが、そりゃあ、20歳超えているから大人だけど、まだまだ若いのに。どんなに悲しいか。斉藤さんは生きたかったに違いない。腎臓を患い、透析の生活だったと聞く。それでも、身体にいいと聞けばそれをしっかり守った人だったという。生きたかったんだろう。なのに、それが災いする。もっといい加減なほうが生きられたのかもしれない。
本当に悲しい。とっても悲しい。肉親でもないのに、本当に切ない。
巨人ファンだけどいい人だった。
青田さんと天国で野球のぐちをきいてゆったりとしてほしい。
天国はきっとあって、そこで身体の心配もせずに、おおらかに笑っていてほしい。
笑う姿が似合う、ポテトヘッド斉藤さん。安らかにお休みください。
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by shes_inn | 2005-11-29 01:53 | 出来事